2018年9月2日日曜日

ANAで予約したルフトハンザ便の座席指定の方法

ANAのウェブサイトからルフトハンザのコードシェア便(ANA便名)を予約したところ、ウェブサイトから座席指定が出来ないと言われて、困ってしまいました。

なんといっても長いフライトですから、もし万が一真ん中の座席とかになってしまったら死んでしまいます。

ANAのサイトにも他社便がコードシェアでANA便名の場合には座席指定できませんと断言してあります…。なぜできないのかと不満を持ってしまいますが、後で理由がわかります。

しかし諦めずにルフトハンザのウェブサイトでANAの予約番号を入れたところ、座席指定することができました。なんとルフトハンザの座席予約は有料でした。格安航空会社みたいですね。クレジットカード決済で支払えます。

そりゃ他社便での座席指定が有料だったらANA側ではどうしようもないですよね。

同じアライアンスなら同じルールで動いているかと思いきや、色々と違うもんなんですねぇ。不思議なものです。

2018年2月3日土曜日

キューバで3Gデータ通信ができるDigicel SIM

数週間のキューバ旅行をすることになり、問題となるのはインターネットでした。キューバは現在、世界でも最もインターネット事情の悪い国の一つだと思われます。

いまどき世界の最貧国(後発開発途上国, LDCs)であっても、まともな宿かカフェにはそこそこ使える速度のインターネットがあるのが普通です。ラオスあたりでも、インターネットカフェには高速ブロードバンドが来てますし、普通のカフェでも、まあまあ通信できる程度の回線は来ています。

これまで世界30カ国を旅して来て、近年で滞在中にいちどもインターネットにつなげなかったのはブータンとミャンマーとキューバだけです。

しかしキューバでは改善の兆しがあり、なんと3Gデータ通信できるSIMが発売されているということで、今回はそれを入手して試してみました。

このSIMは普通の現地SIMではなく、ローミング専用SIMです。ラテンアメリカで広く展開しているDigicelという通信会社のケイマン諸島子会社が発行しているSIMなのですが、米国内でだけ発売され、キューバ国内だけで使えるという謎のSIMです。

米国内だけの発売であり、キューバ国内では買えないので、あらかじめ米Amazonから転送業者などを通じて入手しておく必要があります。私はメキシコ市の滞在先に転送業者(MyUS)経由で送付しましたが、Fedex Priorityですぐ届きました。

このSIMは異常に通信費用が高いのが特徴です。100MB 25米ドル、300MB 50米ドル、500MB 100米ドルと、普通のSIMに比べて20倍くらいの値段がします。

高い上に本当にちゃんと使えるのか疑問もあったのですが、インターネット接続にはいくらでもお金を払う価値があるので、買って使ってみた次第です。

キューバに来て接続したところ、通信はできました。しかし通信速度は異常に遅く、昼間などはほとんど全く通信できない時間帯もあるレベルです。いろいろ調べていたら深夜・早朝の時間帯は数百kbps程度で通信できることもあるので、通信設備の不足が不安定の原因でしょう。

「300MBで50ドルってどんだけ高額なんだよ、一瞬で使っちゃうだろ!」と思っていたのですが、これだけ低速だと300MB使い切るのにもかなり時間がかかる感じです(笑)

もちろんちょっとつないだら、すぐモバイルデータをオフにして通信量を節約しないと一瞬でなくなってしまいますが。

とはいえ、このSIMはお勧めです。

キューバではWifiエリアが徐々に増やされているのですが、Wifiに接続するためには国営通信会社でパスワードの書かれたカードを買わねばならず、それには大行列に並ぶ必要があるなど、Wifiを使うにも困難の多い状況です。またWifiエリアもそれほど数が多いわけではなく、一つの箇所で大勢の人が使っている状況なので、つなぐのは難しいです。

そしてキューバの多くの宿では、インターネットが全くない状況ですし、高級ホテルでもせいぜいロビーに公共Wifiが飛んでるという程度でしょう。そう考えると部屋でインターネットをするためには、このSIMが必須ということになります。

われわれインターネット依存症患者がキューバを旅するためには必須のSIMです。

というか、いまどき次の宿を探したり飛行機を予約したりするにもインターネットは必須なわけで、旅行者にとってそれがあるのとないのとでは大違い。皆さんこれを買ってキューバで最低限のインターネットを確保しましょう。

(2018年2月3日現在、品切れ中となっており、いつ復活するか不明です。ぐぬぬ)

2017年2月22日水曜日

旅のしおり - 初めて一人で海外旅行する人のために

初めて一人で海外旅行する友人のために旅のしおりを書きます。

インターネットを確保する


まず日本にいる間にすることとして、旅先でのモバイルインターネットを確保する必要があります。インターネットがあるのとないのとでは、旅の楽しみも大きく違ってきますし、安全確保にもインターネットは大いに役立ちます。これは絶対にやるべきです。

方法としては、海外旅行用レンタルWiFiルータを日本で借りて行くのが一番簡単です。旅行期間が長い場合は、海外SIMなどを使う方が価格的にお得ですが、短期間の旅行ならレンタルWiFiで十分でしょう。

両替について


両替について、米ドルとユーロに関しては日本であらかじめ両替をしていくのがお得だと言われています。大黒屋などの金券ショップがレートが良いようです。

それ以外の通貨に関しては、現地で両替をする方がずっとレートが良いはずです。日本で両替するのはやめましょう。

多くの国では、空港で両替をする場合はレートがとても悪いことが多いので、空港では市内までの交通に必要な少額の両替にとどめておき、市内で残りを両替するのが良いでしょう。ただしこれは国によって状況が違います。

多くの国でクレジットカード(Visa/MasterCard)が普通に使えるようになってきていますので、なるべくカードを使うようにすることで現金を両替する手間と、現金を持ち歩く危険性を減らせます。

またほとんどすべての国でATMでのキャッシングが可能です。

安全に旅する


治安の状況は国によって大きく違っていますが、どの国でも一つだけ確実にいえることは、路上など誰でも入れる場所で話しかけてくる人は相手にしてはいけないということです。世界中どこでも、まともな人は路上で他人にいきなり声をかけることは絶対にないです。

路上で声をかけてくるのは詐欺師、睡眠薬強盗、ぼったくりガイド、ぼったくりタクシーなどのようなタチの悪い連中ばかりですので、路上で誰かに話しかけられたらガン無視を決め込まなくてはいけません。

私がカンボジアであった日本人旅行者は、日本を出発してプノンペンについた初日に詐欺師にであって全財産を盗み取られたと言っていました…。

現地の人と交流したい場合は、自分から声をかけましょう。

また、さほど治安が悪くない国であっても、窃盗や引ったくりなどの軽犯罪は日本より多いでしょう。荷物から目を離さず、バッグなどはたすき掛けにして歩くのがベターです。

万が一、強盗にあったら抵抗してはいけません。撃たれるかもしれないので。私は強盗にあったことはないですが、実際に強盗に遭うと、どうしても抵抗したくなってしまうのが人間というもののようです。

荷物について


飛行機で預ける荷物は紛失したり遅延したりする場合があります。なるべく小さいバッグに数日分の必需品を入れて預ける荷物とは別に機内に持ち込むほうが良いでしょう。

ちなみに私は何ヶ月の旅行でも機内持ち込みの鞄だけで旅をしています。男なら通常は機内持ち込み鞄だけで旅行できるし、そうするべきでしょう。女性は難しいかも。

鞄選びとしては、預けるスーツケース(巨大なもの)、機内持ち込みできる鞄(車輪のついたやつ、またはリュック)、貴重品をいれる鞄(座席の下に入るサイズ)、という3点をうまく組み合わせるのが良いでしょう。

日本の鞄屋さんは「○泊なら○リットルサイズの鞄」とか書いて売っていますが、あれははっきりいって詐欺です。いちいち宿泊日数によって鞄を変えていたら鞄がいくらあっても足りません。

鞄は大きければ大きいほど便利です。旅のスタイルに合った範囲で大きいものを買いましょう。巨大な鞄を持つ場合は、鉄道での移動などは難しくなりますし、空港からホテルへの移動は車じゃないと無理ですね。

海外旅行保険


海外で事故にあったりすると、すぐに入院や移送などの費用で数百万円~数千万円になることがあるので、海外旅行保険に入ることは必須です。医療費と移送費用のカバー範囲がなるべく高額のものがよいでしょう。

2017年2月16日木曜日

美味しんぼ24巻に出てきた料理を食べにインドへ行く

私は子供の頃からの美味しんぼファンです。料理や酒に関する知識のベースには美味しんぼの影響を強く受けています。とくに24巻のインド料理特集には衝撃を受けました。1990年の段階で、あれほど深くインド料理を紹介した日本の記事はなかったのではないでしょうか。

これまで南インド、スリランカ、ネパールなどを旅して来ましたが、北インドは未踏の地でした。そこで年末年始の休暇を利用してデリーとジャイプールの旅に行ってきました。

今回の旅はひたすら食べることが目的です。観光はいっさいしないくらいの勢いです。できれば美味しんぼ24巻に出てきた料理を実際に食べてみようと考えました。結果からいうと、美味しんぼ24巻に出てきた料理のいくつかを食べることができました。

ちょっと長いので実際のインドのレストランに興味のない人は軽く読み飛ばしてもらえれば…。


デリーに到着して初日の夜は、ITC MauryaホテルのDum Pukhtレストランを訪れました。

こちらのレストランは、美味しんぼ24巻に登場するクレシシェフ(Imitiaz Qureshi)氏が総料理長を勤めるITCグループの高級北インド料理店です。Dum Pukhtという店名は、シェフが現代に蘇らせたDum Pukhtという調理法の名前でもあります。Handiという鍋に、蓋をしてパン生地で密閉して長時間煮込むという料理法です。

この店では、美味しんぼに出てきた料理であるRaan-e-Dumpukht (羊の足の蒸し焼き)と、ウェイター氏のおすすめであるDal Dumpukht (黄色ダル)を頼みました。パンはやはりおすすめのKhamiri Rotiにしました。

Raan-e-Dumpukhtは、美味しんぼのようにパイ生地に包まれてはいないものの、感動の味わいでした。マトンは極めて柔らかく煮込まれ、口に入れると、ふわっとサフランとカルダモンの香りが漂います。ベースとなるスパイスの組み合わせの香りと、サフラン+カルダモンの二層構造になっていることがわかります。

Dal Dumpukhtは、一見どこにでもある普通のダルなのですが、口に含んだ瞬間に芳醇で濃厚なギーの香りが口いっぱいに広がります。使っているギーの品質は他とは全く違うのだなと思いました。単なるダルがここまで素晴らしいごちそうになるのかと驚愕でしかありません。

Khamiri Rotiはしっかりした味わいで、油などは塗られておらず、濃厚な料理によく合います。

インドはあまりお酒を飲まない国ですから、お酒には期待していなかったのですが、インド産ワインがグラスでいただけるということで、頼んでみることにしました。スパークリング(Sula Brut Methode Traditionelle)は非常に完成度が高くて良いお酒でした。そこでウェイター氏のおすすめで赤ワイン(Fratelli Sangiovese)も頼んだのですが、これは僕の好みにドンピシャの素晴らしいワインでしたね。ワイン通ではないので、詳しい説明はできませんが、とにかく良かったです。

サービスも完璧であり、僕の美食人生の中でも最高の夕食の一つとなりました。値段もそれ相応であり、一人で7691.33ルピー(1.32万円)もしてしまいましたが、それだけの価値は十分にあります。この旅のあいだに再訪することを決めました。


二日目の昼は、タンドーリチキンとバターチキンの発祥の店と言われるMoti Mahalで食べたのですが、タンドーリチキンは肉がガチガチに硬く、バターチキンは酸味が強すぎ、どちらもいまいちでした。人によって評価が別れる店なので、時間帯などによって味にバラつきがあるのかもしれませんね。

二日目の夜は、体調が悪くなってしまったためパスにしました。一食抜いても朝までお腹が空かない北インド料理にはすこし脅威を感じます…。

三日目の昼は、Jama Masjidのそばにある老舗Karim's Hotelに行きました。ぜひ食べたかったブレインカレーは品切れのため、シークケバブとマトンコルマを食べました。パンは紙のように薄いRomali Rotiを選びました。シークケバブはふわふわに柔らかく、美味しいものでしたが、マトンコルマは普通かなと言う感じです。グレービーの味しかせず、日本のインドカレー屋で出てきそうな味です。Romali Rotiは紙のように薄いのに、なかなか強靭で、面白いパンでした。

Karim's Hotelの周辺は庶民的な町並みで非常に不潔なので、不潔なのに強い人以外はおすすめしません。歩いていると確実に食欲をなくします。まぁ、正直わざわざ行くまでもないかなと思いますが。


三日目の夜は、やはりITC Mauryaホテルにあるタンドーリ専門店Bukharaを訪れました。こちらの店は満員御礼で大賑わいでした。シンプルにタンドーリ盛り合わせとダルとナンのセットを、「この料理は手で食べるのが美味しいので」と言ってカトラリーなしで提供するスタイルが、外国人にも現地人にも受けているようです。

ダルはやはりめちゃくちゃ美味かったですね。ここのダルは、黒いダルなんですが、うまくバターで煮込んであり、重さを一切感じさせない絶品です。香りからすると、こちらではギーではなく、バターを使っているようです。僕は、黒いダルはあまり好きではないのですが、ここのは夢中になって最後のひとさじまで食べてしまいました。

タンドーリ盛り合わせはノンベジを頼んだのですが、やはりちょっと日本人の好みからすると全体的にパサパサのように感じました。インド最高のタンドーリ専門店でこの程度の味であるならば、インドのタンドール料理は日本人にとってはそんなに美味しいものではないのかもしれないですね。次回来ることがあればベジを頼んでみようと思います。

コンセプトも成功しており、活気のある店内に、カジュアルでattentiveなサービス、レトロ調の内装などがあわさって、とても良い店だと思います。でも僕としてはDum Pukhtの料理のほうがずっと好きですね。

ちなみに僕が世界最高のケバブだと思うのはイスタンブールにあるZubeyir OcakbasiのAdana Kebabです。これについてはまたそのうち別稿で紹介できればと思います。


四日目の昼は、Lazeez Affaireという店です。ジャイプールへの移動のため、空港へ向かう途中に立ち寄りやすいと思われたこちらの店を選びました。Murgh Handi Lazeezという美味しんぼに出てきた料理が食べたいのと、内装がよさそうなのが選んだ理由です。

Murgh Handi LazeezとHyderabadi Biryaniを頼みましたが、Murgh Handi Lazeezは真っ白でクリーミーなチキンカレーであり、美味しんぼにでてきたのとはだいぶ違う感じでした。Hyderabadi Biryaniは、素焼きの器に入れられて、蓋をパンで閉じる、先述のDumスタイルでそのまま提供してくれて感動しました。これが本当のDum Biryaniか!と。

ま、料理の味は普通に美味しいかなという感じですが、デザートに頼んだGulab Jamunが熱々で供されて感動しました。Gulab Jamunといえば、甘ったるくてぼそぼそしていてあまりおいしくないというイメージだったのですが、熱々の状態で供されると、とても甘いのが良いほうに働き、大変おいしかったですね。見た目も光り輝いていました。


五日目からはジャイプール編です。ここではラジャスタン料理をメインで食べる予定です。

五日目の夜はNatrajという店でRajasthani thaliを食べました。目的は美味しんぼに出てきた豆の塊のカレーです。美味しんぼにはベレという名前で載っていましたが、実際にはGatta CurryまたはGatta ki sabziという名前のようです。豆をゆでて作る場合も、揚げて作る場合もあるようです。

Gatta curryは、まぁ、普通に豆の塊のカレーという味でした。ターリーでは、二つのカレーが供されたのですが、同じような色と見た目なのに、ソースが異なる味で、まったく違う味が楽しめたのが印象的です。Gatta curryはコリアンダーシードが使われていたのが特徴的です。パンも渋い全粒粉?のパンなどが中心で、ターリー全体としては、ちょっと味わいが重たすぎるかなと思いました。

六日目の昼夜と、七日目の昼は疲れていたのでホテルの近くのSilver Cloudレストランで食べました。Handi MaasとLaal Maasというラジャスタン料理を食べたのですが、この二つはどちらも羊の辛いカレーなのですが、まったく作り方と味わいが違っていて面白かったです。ついでに八日目の夜もこの店でビュッフェを食べました。チキンカレー(Murgh lababdar)が鶏肉のダシが効いて非常に美味しかったですね。

Handi Maasはさわやかなオニオンのグレービーに、香菜の刻んだものがかけられており、鮮烈な味わいです。それにたいしてLaal maasは唐辛子ベースのグレービーで、どろっとした渋い味わいです。どちらもなかなかよくできていると思いました。

七日目の夜は、Jaipurで有名なChokhi Dhaniという店に行きました。テーマパーク風レストランだと思っていったら、どちらかというとテーマパークに夕食がおまけでついているみたいな感じでしたが、本格的ラジャスタンターリーが味わえました。やはりラジャスタン料理のみだと重すぎるという印象です。

なぜかターリーに甘いものが三つもついてきたのが印象的です。スージーハルワのようなもの二つと、キチュリが一つです。キチュリには大量のギーと砂糖を上から掛けたのには驚きました。

八日目の昼は、ホテル近くの有名店NirosでRajasthan Sulaというマトンの柔らかい串焼きのようなものを食べました。串から外されて出てきました。味は普通に美味しいです。

九日目の夜は、デリーで再度Dum Pukhtを訪れました。サービスは前回とは担当がかわり、やや弱い感じに。黒いダルとMurg Handi Qormaを食べました。美味しいけど、初日ほどの感動はなく、ダルはBukharaと近いものだったので注文を間違えたなという感じです。

十日目の昼は、ホテル内のThe Indian Grillで、ベジタンドーリセットとビリヤニを食べました。全く無名のレストランにもかかわらず、味はなかなか馬鹿にならないものでした。タンドーリは今回もいろいろ食べましたが、パニールティッカが本場タンドーリの中ではベストの品かなと。柔らかくてジューシーでスパイスが効いて、ワインによく合います。



十日目の夜は、Indian Accentというデリーで最も高級な現代インド料理の店で食べました。現代料理というので、なんか奇天烈な料理法でやたら少ない量のものがでてくるのかと不安でしたが、実際はなかなか良かったです。

サービスは抜群で、ワインペアリングもあり、デザートも大変おいしくてよかったのですが、肝心の料理はちょっと退屈かなと思いました。アミューズ2品と前菜のChaatは大変良かったのですが、その他の肉や魚介類の料理などは、スパイス使いも抑え目で普通の西洋料理のような感じでした。次回もし訪れることがあれば、ベジタリアンコースを食べてみようかと思います。

十日目の昼は、またしてもDum Pukhtに行きました。スープとビリヤニを食べましたが、まぁ、良いのですが、初日ほどの感動は今回もなかったですね。

十一日目の夜は、VarqというTaj Mahalホテルの現代インド料理店を訪れました。こちらも高級な店なのですが、サービスはやや雑で、飲み物のメニューがかなり弱いです。ですが、料理はかなり特徴があってよかったですね。コースメニューで一品ごとにベジ・ノンベジが選べるのも大変良いです。料理だけみればIndian Accentより良いですね。

あくまでインド料理の範疇で、独自の工夫や、プレゼンテーションの改善などをしており、インド料理好きにもぴったりのお店です。

かなりおすすめです。飲み物などはもっと頑張ってほしい。

最後にちょっと北インドの旅のメモを書いておきます。

2016年末現在、インドでは通貨改革の影響で現金が極めて不足しており両替やATMなどに制限が加わっている状況です。そのため移動にはずーっとUberを使っていました。Uberは値段交渉の必要がないので、インドでは極めて便利です。車両はどこでもすぐに見つかります。Uberのおかげで旅行が10倍楽しくなりました。Uberありがとう!

そしてデリーは大気汚染がものすごくひどいので、外を歩くのは極力避けたほうがよいと思われます。こちらのサイトから調べられますが、場合によっては健康な人でも外出すると病気になるレベルの場合があります。私も外を1時間もあるくとすぐに気分が悪くなりました。バンコクに帰ったら気管支炎になってしばらく寝込んでしまいました…。

サルサを踊るために南デリーのHauz Khasというあたりに行ったら、そちらはずっときれいなエリアだったので、次に来るときはなるべくそのあたりに泊まりたいなと思いました…。

今回は一人旅だったのですが、中国では通用する「大量に頼んで大量に残す」という作戦が封じられたので痛かったです。たくさん頼もうとするとウェイターに「これで十分だ!」と止められてしまうので。親切といえば親切なんですが、今回の旅の目的からすると、ちょっと問題でした。

デリーのレストランはどこも非常に良かったので、次は複数人で食べに来たいものですが、入国審査の遅さや、日本からの距離などを考えると、なかなか友人と来るのは難しそうですねぇ…。

2016年2月26日金曜日

ベトナムを楽しく安全に旅するために

ベトナムは日本人の旅行先として人気があり、とても魅力的な国の一つです。この国に旅をしてベトナムをすっかり気に入る人がいる一方、ボッタクリなどのひどい体験をして「二度と来るか!」とぶちぎれる人が大勢いるという、両極端の国でもあります。

そこでこの記事では、ベトナムを楽しく安全に旅する方法を紹介します。

ベトナムは東南アジアで最悪のボッタクリ大国と良く言われており、とくに西洋人のバックパッカーから最悪の評価を受けています。

私など、ラオス北部の田舎にいたときに、「ベトナム旅行する予定だったけど、あまりにむかついたからラオスに急遽変更したよ」という西洋人旅行者に会ったことがあります。

本当か嘘かしりませんが、英語圏の旅行サイトなどでよく「外国人観光客のベトナムへのリピート率はたった5%で、タイの50%のリピート率に大きく劣る」という説が流布されています。


その理由の一つとして、ベトナム政府や観光業界が観光客を保護するために何一つとして有効な手を打っていないという現状があります。それどころかベトナム政府は西洋人から高額の観光ビザ代を徴収して旅行客を減らしている始末です。

ベトナムでは、極めて悪質で凶暴なボッタクリタクシーが横行しているだけでなく、街を歩いていればそこら中から詐欺師や物売りのような連中がたかってきます。ベトナムのタクシーの危険度や、詐欺師や物売りのしつこさは、東南アジアでもダントツでしょう。

それなのにベトナムには観光大国によくあるようなツーリストポリスもいないのです。政府には観光客を保護しようという意欲は全くないのです。そのため、問題は広がるばかりです。


もう一つの理由として挙げられるのが、ベトナムでは見知らぬ一見客と、そうでない客の扱いが著しく違うという習慣です。

ベトナムでは、一見の客が知らない店で取引をすると、いちいちぼったくってきて、そのうえで冷笑的態度を取られると言われ、これがバックパッカーの不満の種になっています。

なぜならバックパッカーは予約して評判の良いホテルやレストランに行くなどということをしないので、常に見知らぬ一見客として扱われるわけです。

さらにバックパッカーというのは、非常にボロい格好をして、不潔だったりもするので、余計に足元を見られて、軽い扱いをされることになります。

東南アジアではどれだけボロい格好をしても良いのだと思い込んでいる西洋人や日本人がいますが、現地の人を見れば、みな格好に気を遣って清潔にしていることがわかります。ボロボロの短パンにタンクトップみたいな格好ははっきりいって無礼なのです。


さて、ではベトナムは旅先として相応しくないのでしょうか?

そんなことはありません。ベトナムは文化や料理など、沢山の魅力が詰まった国です。うまく旅することができれば素敵な旅になることでしょう。

ベトナムは、一旦きちんとした客と認められると、ものすごいホスピタリティを発揮してくれる国でもあるのです。

ホテルなどは、きちんと事前にAgoda等の予約サイトを通じてレビューの評価の高いホテルを予約すると、一泊1500円の安ホテルでも超高級ホテルを遙かに超えるようなサービスをしてくれたくらいです。

ベトナムのホテルは、予約サイトのレビューの点数をとても真剣に捉えており、初めての客であっても最上級の常連客のようにもてなしてくれるので、どこのホテルでもサービスは抜群でした。(そのためレビューが重視されてる予約サイト経由で予約することが必須です。とくにベトナムはAgodaが良いのではないでしょうか。)

また友人の紹介でホーチミン市のサルサコミュニティを訪れたときも現地のサルサバー La Salsaのオーナーはものすごい歓待をしてくれました。会ったこともない外国人のために、あのように歓迎してくれる人達がいるとは、ベトナムとは素晴らしい国だなと思ったものです。

このようにベトナムでは、一見客ではなく紹介を受けて動くということが鍵になります。バックパッカーのような気軽な貧乏旅行には全く向いていない国なのです。


そして安全面は細心の注意が必要です。ベトナムはまだまだ発展途上の国であり、その中でも旅行者の安全では評判が悪い国です。

ものすごく治安が悪いというのではなく、旅行者をターゲットにした犯罪や詐欺のようなものが多いということです。

もし現地でタクシーを探すはめになれば、まず間違いなく不愉快な思いをすることは確実です。絶対に路上で流しているタクシーを拾ってはいけません。

なるべく事前に信頼出来る旅行代理店を通じて、運転手付きの車やガイドなどを雇っておくことが良いかと思います。そうではなくても、信頼出来るホテルで信頼出来るタクシーを呼んでもらうことは絶対に必要です。

私は最近、途上国を旅するときは、なるべく運転手付きの車をチャーターして、それで移動するようにしています。そもそも交通機関の選択肢がなかったりして、それしか選択肢がないことも多いのですよ。

途上国で公共交通を使ったり安全なタクシーを探すことは、旅の楽しみというよりは苦痛でしかありませんので。よほど貧乏旅行をするのでなければ、そこをケチるべきではないと思います。

ちなみにハノイ、フエ、ホイアン、ホーチミン市と旅した中で、ハノイが最も危険と思いました。フエやホイアンでは危険をあまり感じませんでしたので、安全な場所に旅をしたい方には良いかと思います。ホイアンは観光客だらけですが、とても美しく、良いレストランもありお勧めです。


ベトナムは魅力のある旅行先ですから、ベトナム政府が考えを改めて、安全で快適な旅行先としてくれることを強く望みます。

2015年3月1日日曜日

香港で酔蟹を食べるのは人生の必須項目

香港の「酔蟹」という料理は、私の人生で食べた料理のなかでもベスト3に入る料理の一つです。

酔蟹とは、生の上海蟹を紹興酒に漬け込んだ料理です。

蟹味噌や蟹肉に紹興酒が染み渡り、えもいわれぬ濃厚で甘みのある味わいが楽しめます。

蟹肉はひたすら甘く、柔らかく、加熱された蟹とは全く違うとろけるような味わいが楽しめます。

蟹味噌は、普通に茹でたり蒸して食べても美味しい物ですが、酔蟹の蟹味噌ははっきりいってレベルが違います。紹興酒に漬け込まれたことで、さらに柔らかく、甘みをました蟹味噌は、まさに至福の味わい。世界最高の酒肴といっても過言ではないでしょう。

私は加熱した蟹はさして好きでもありませんが、酔蟹だけは大好物です。香港あたりに寄ることがあれば、必ず一人でも食べに行く料理です。紹興酒の良い奴を一本、酔蟹を一つ、あとは口直しの野菜炒めでも頼んで、ひたすら蟹をたべたべ、紹興酒をぐいぐいです。

この酔蟹には寄生虫の危険があるなどとも言われますが、この美味しさを考えれば寄生虫にやられて死ぬことくらい全く問題ありません。これだけ美味いものを食わないで死ぬほうがよほどリスクです。

酔蟹はいつでもどこでもあるというものではありませんので、電話などで在庫を確認してからいくとよいでしょう。上海蟹の季節でなくても酔蟹はあることもあるようです。

2014年7月9日水曜日

スリランカでカレーを食べる

今年の頭、バンコクから足を伸ばしてスリランカに行って来ました。旅の目的は美味しい料理を食べることです。

スリランカ料理はマイナーな料理ですが、日本にもいくつかのスリランカ料理屋があります。

今はなくなってしまいましたが、昔は六本木にとても本格的なスリランカ料理屋(アータラ・ピータラ)があり、そこで食べた料理に衝撃を受けて、「いつかはスリランカに行くぞ!」と心に誓ったのです。


Ella's Edge Resortにて
スリランカで食べるべきものはカレーです。ホテルなどに行くとRice & Curryなどと言った名前でメニューに掲載されています。それを注文すると、時間をかけて多数の野菜や豆のカレーと副食類をつけたカレーセットを料理してくれます。店によっては作り置きの場合もあります。

カレーを頼むときは、肉か魚のメインのカレーを選んで注文します。そうすると、自動的に色々ついてきます。副食の中でも私のお気に入りはココナッツフレークと唐辛子を混ぜた「ポルサンボール」です。これをご飯やカレーと混ぜて食べれば、ご飯が何膳でも食べられます。

とくにスリランカでも料理の美味しい街として知られているのは、山の奥にあるEllaという場所です。景色が美しいので観光地となっていますが、そこでは様々なホテルが美味しいカレーセットを提供しています。しかしコロンボから車で10時間かかるのが難点です。

とくにElla's Edge Resortというホテルで昼に食べたカレーセットは最高でした。注文してから作るので1時間待たされましたが、絶景のなかで美味しい紅茶を飲みながら待てるので、全く苦になりません。

スリランカでは小さいホテルであっても、きちんとした料理人がいて美味しいカレーを作れるようにしてるホテルが多いので、ぜひホテルでご飯を食べましょう。


インディアーッパ@Curry Leaf
スリランカにはカレー以外にも軽食類など色々な料理がありますが、専門店で出しているものが多くて、旅行者はなかなかお目当てを見つけることができません。

そこでコロンボのHiltonのCurry Leafというビュッフェレストランに行くのがお勧めです。とても人気があり、多種多様の料理をビュッフェ形式で出しているので、ほぼ全ての主要なスリランカ料理を一晩で食べることができます。

軽食で特徴的なものは、アーッパとインディアーッパでしょうか。

アーッパ(Hopperともいう)は、クレープ状の薄いぱりぱりした生地に卵をのせて焼いたものです。軽くて軽食にぴったりです。

インディアーッパ(String Hopperともいう)は、米のふわふわした細い麺にキリ・ホディという黄色いココナッツスープをかけて食べます。これは主に朝食として食べられますが、前述のHiltonのビュッフェでも出しています。


Toddy
スリランカではお酒はあまり飲まれません。

地元民が行くバーは驚くほど雰囲気が悪く、飲んだくれが吹き溜まり、すさみきっています。旅行者が一人で入れるような店はあまりありません。

その中でEllaにあるバーはマシな雰囲気だったので、そこに入ってToddyというヤシの樹液から作る醸造酒を飲むことができました。酸味があり、ごくわずかに発泡しています。独特の味ですが、ブドウから作った粗製ワインに似ています。

スリランカの紅茶はとても美味しいので、是非とも飲むべきです。ホテルなど外国人が来るところでは、ストレートで上等な紅茶を出してくれますが、これは驚異的に美味しいですね。私はコーヒー党で、日本では紅茶を飲むことはないのですが、スリランカでは毎日紅茶を飲んでいました。

Nuwara Eliyaの茶畑にて
コロンボの紅茶専門店 Heladiv Tea Clubでは、スリランカの各地の銘茶を飲むことができます。珍しいgolden tipやsilver tipなどの紅茶も飲むことができます。

あとKandyにあるRoyal Bar & Hotelも非常に気持ちよい内装でお茶ができる場所としておすすめです。ここは酒も出していますが、雰囲気は悪くありません。


スリランカは南アジアとしては驚くほど衛生的で、田舎の客の少ないレストランで作り置きのカレーを食べても、傷んでるとかいうことがなかったです。10日間いても一度も腹を壊すことがなかったので、安心して旅することができます。

しかしスリランカにいる間中、美味しくて毎食毎食たべすぎてしまったので、胃が苦しかったですね。消化薬や胃薬を持っていくことをお勧めします。

出発前にバンコクで出会った西洋人二人に「これからスリランカにスリランカ料理を食べに行くよ!」と言ったら、「スリランカはいいところだけど料理は全く美味しくないよ・・・」と言ってたのが不思議です。彼らは一体何を食べていたのでしょうか・・・